「醤油」「金山寺味噌」のわが国発祥の地
興国寺
和歌山県日高郡由良町門前801
0738-65-0154
興国時は心地覚心(法燈国師)が宗旨を禅宗に改め「関南第一禅林」として栄えたお寺。醤油、径山時味噌(金山寺味噌)や尺八の日本発祥の地とされています。毎年1月の成人の日には「天狗祭」が行われています。
興国寺の歴史は、安貞元年(1227年)葛山五郎景倫(願性)が鎌倉幕府三代目将軍であった源実朝の菩提を弔うために真言宗「西方寺」として建立されました。正嘉2年(1258)心地覚心(法燈国師)が宗旨を禅宗に改め「関南第一禅林」として、末寺143カ寺をもつ臨済宗法燈派の大本山として「紀に興国寺あり」と称された名刹です。覚心は永仁6年(1298)に示寂、その後に国師号を授かり、興国元年(1340)に後村上天皇より興国寺を賜ったと伝えられています。
天正13年(1585年) に羽柴秀吉(豊臣秀吉) による紀州征伐の際に、弟子達や末寺などの建物の大半が襲撃され破壊消失したが、慶長6年(西暦1601年)にその当時紀州を治めていた浅野幸長により、法堂・伽藍・鐘楼・書院などが平和の願いをこめて再度建立され、現在に至ります。
醤油の発祥と径山時味噌(金山寺味噌)
信州の禅僧であった法燈国師は1249年(建長元年)中国・宋に渡ります。宋で禅を極めた後、(建長6年)1254年に帰国。宋で習得した径山時味噌(金山寺味噌)の醸造方法を持ちかえり、その製造過程から醤油を生み出したとされています。金山寺味噌とは炒った大豆を引き割り、麦こうじと塩を合わせ、ウリ、ナス、ショウガなどを混ぜ、さらにウイキョウ、サンショウ、シソなどを加えたおかず味噌。その製造過程で桶の中で分離した液が溜まり、その「溜」で食べ物を煮るとおいしい、ということを発見したことがきっかけとなり、現在では醤油発祥の有力な説となっています。
尺八の伝来
国師は宋での修行中に坐禅の呼吸法として尺八を学び、帰国の際には名手4人を伴い帰国しました。これが禅と尺八(普化尺八)の結びつきのはじまりで、深編み笠の虚無僧が尺八を奏しながら普化宗を諸国に広め、興国寺は虚無僧の本山として知られるようになりました。現在も寺の行事などには必ず虚無僧が尺八を奏し、この伝統を伝えています。
天狗の伝説と年間行事
浅野幸長により再建された時、当時の村人達には天狗により寺が建てられたと信じられ、以来『天狗の寺』としても有名となります。昭和48年には天狗堂が建立され現在に至ります。年間行事としては、1月成人の日には「天狗祭」、5月5日には、お釈迦様の誕生日を祝う「 花祭り」が行われます。8月15日には700年余り続く、うら盆会の「興国寺の灯籠焼」(火祭り)が盛大に行われます(県無形民俗文化財指定)また、10月13日の国師ご命日には大法要が営まれています。
初詣
除夜の鐘は一般の参拝者も先着108名までつくことができ、元旦の初詣客には甘酒が振る舞われます。
Infomation(詳細情報)
名称 | 興国寺 |
---|---|
フリガナ | コウコクジ |
カテゴリー | 観光スポット・名所 / お寺・神社(寺社仏閣) / お寺 |
住所 | 〒649-1103 和歌山県日高郡由良町門前801 |
アクセス | 湯浅御坊道路 広川ICから車で約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 0738-65-0154 |
営業時間 | 早朝〜日没 |
料金 | 拝観料:無料 |
備考 | 臨済宗 鷲峰山 紀伊之国十三仏霊場第 八番札所 |
※掲載内容は取材時の情報となります。最新の情報は直接お問い合わせください。(※当サイトへの問い合わせは一切不可)
※万一、掲載内容に誤り等がある場合はお手数ですがお問い合わせフォームよりご連絡ください。