伊太祁曽神社にお祀りされている神様は、五十猛命（イタケルノミコト）。 「日本書紀」には、全国の山々に樹木を植えて廻り、緑豊な国土を形成した神様であると記されています。

また、父神・須佐男命（スサノオノミコト）と共に、舟を造り、漁の業を教えたことから漁業関係者の信仰の篤く、航海交通安全を司る神様でもあります。

大國主命（オオクニヌシノミコト）が八十神に命を狙われたとき、この神社に身を寄せ木の俣をくぐって難を逃れたことから「いのち神」の信仰が起こり、災難除け・厄除けの神としても知られています。

ご神木の大杉は、樹齢1000年ともいわれてきましたが、昭和37年の落雷により炎上し、現在はそばに若木を植え、古木は割拝殿に保存され「木の俣をくぐり」を体験することができます。

五十猛命を祀る神社は全国に約300社とも言われ、その総社として木材業・山林業などの木に関係する生業の方、漁師等の信仰に篤く信仰されています。

神社の境内には「お猿石」と呼ばれる石があり、この石を撫でると首から上の病に霊験あらたかと昔から言い伝えられています。