宝神社と財部の里の歴史の証

この地は昔から鋳造地帯として知られ、奈良時代の古文書にも「賽銭を造る鋳造司」をおいたという記録もあり、この地が財部と呼ばれ、鎮座する神社を宝神社として尊崇されてきました。
「続日本紀」によると大宝3（703）年、この地方から平城京に銀を献上されたことが書かれていますが、出所が不明だった採取場所が「熊野地方・楊枝」だということが、近年わかってきました。船で銀を運び、陸上げしてこの地で精錬し、平城京へ運んだのではないかといわれています。
また、近くの水田から製鉄用冷却水槽が、財部地内に堅田遺跡が発見されています。
ここにある金属の塊（石がふたつ並んでるもの）は、鋳造の過程にできた残留物の塊で、約700年以上前のものと推測されています。